東京大学(東大)は9月28日、ヒトの認知機能を脳全体の神経回路を参照しながら再現する人工知能(AI)ソフトウェアを実装する際の仕様情報となる「脳参照アーキテクチャ」データ形式と、それを用いた開発方法論を標準化したことを発表した。 同成果は、東大大学院 医学系研究科 脳神経医学専攻の山川宏客員研究員(東大工学系研究科 技術経営戦略学専攻 特任研究員/NPO法人 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ代表/理化学研究所 生命機能科学研究センター 客員主管研究員兼務)らの研究チームによるもの。詳細は、ニューラルネットワークを扱う学術誌「Neural Networks」にオンライン掲載された。 深層学習が発展した2010年代、主に機械学習を組み合わせることで、ヒトのような汎用性を備えたAIが実現できるのではないかという期待が高まったが、実際にはその多様な計算装置を組み上げる設計空間が膨大であるという課