ソフトウェアエンジニアは、本屋になってはいけないという話をする。Amazonのことではない。 私には、わりと本を買い漁ってしまう癖というか衝動がある。始まりは大学生の頃に遡る。京都に住んでいた私は、大学生協書籍部、四条にあるジュンク堂、丸善、それから大学の近くにある古本屋などへ行っては、数学や物理学の本を衝動的に買い漁った。まともに読みこなせたものは数少ないので、とんだ散財癖でしかなかったわけだが。この衝動の原因は、自分の根っこにあるコンプレックスが影響しているのだと分析してはいるが、その話はまた別の機会にしよう。 時は移り20代中盤、プログラマーになってみようと決意した私の衝動の対象は、ソフトウェア関係の書籍になった。現在は絶版になっている書籍を、その頃にたまたま購入していたりして、ラッキーだったと思えるものもなくはない。しかし、Windows 32 APIリファレンスなど、ほとんどは本