「間違っていることは、間違っていると言いたい」と語る藤田。ファンのためにも、競馬界の真実をこの本で伝えたいという ジョッキーに未練はない 「正直言って、ジョッキーにもう未練はないんですよ。いつ引退してもいいって思ってる。それが、いつになるかは分からないけど、やめる時は突然決めることになるでしょうね」 彼の口から飛び出した静かな言葉には、ある種の〝決意〟が籠もっていた。 騎手・藤田伸二(41)。 '91 年のデビュー当初から、武豊に次ぐ21年連続重賞勝利を飾り、ダービーや有馬記念、天皇賞など数々のGⅠタイトルを獲得。 それだけではなく、特別模範騎手賞2回、フェアプレー賞17回という前人未到の表彰歴からも分かるように、騎乗に対する姿勢で高い評価を受けている名ジョッキーだ。 その風貌や、ストレートな言動から〝番長ジョッキー〟の異名を持つ藤田が、このたび新著『騎手の一分』を上梓。現在17万部を記録