路線対立をめぐる混乱で先送りされていた社民党の役員人事で、国会対策委員長に照屋寛徳衆院議員を起用し、政策審議会長に阿部知子衆院議員を留任させることが27日、内定した。同党は同日中にも両院議員総会(衆参12人)を開いて正式に承認する。 同党の役員人事は24日の党大会終了までに決めるはずだった。だが、党の独自性を発揮できていないことや、参院選に向けた取り組みが遅れているといった批判があり、福島瑞穂党首(消費者・少子化担当相)や重野安正幹事長の党運営に異論が噴出。就任が取りざたされた照屋氏や阿部氏が固辞する事態となった。 ただ、内向きな混乱には党内から批判の声が絶えなかった。そこで、最終的には(1)福島氏が党の主張を明確にして参院選に向けた態勢整備を進める(2)阿部氏らが求めていた保坂展人前衆院議員の参院選比例区への擁立を検討する、といった条件で互いが折り合った。