物質には「固体」「液体」「気体」の3つの状態があり、このうち「液体」と「気体」の境目は実は曖昧なところがあって、実際にその境界がない「超臨界状態」というのがある、ということは超臨界流体の話のところで書きました。今度は「固体」と「液体」の境目にかかわる話です。と言っても、境目がなくなるという話ではありません。それらの中間の状態がある、という話です。 今回の話の中では、「固体」の中でも、それを構成する分子がきれいに並んだ「結晶」状態が対象になります。結晶の中の分子は、決まった向きで、決まった位置に、きちんと配列し、固定されています。部分的に乱れた場所はあるにしても、それは「欠陥」と呼ばれる例外的なものであって、本来は分子の向きと位置に規則破りは許されません。一方液体では、分子はそれぞれが勝手な方向を向き、勝手な位置にいて、規則性がなくランダムに動き回っています。両者の違いは明らか・・・・・。と