「クワドリシクル」のことフランスへ行くと必ずといっていいほど見かける、軽自動車よりも小さなクルマ。「クワドリシクル」(4輪自転車)と呼ばれているこの乗り物について紹介することにしよう。 第2次世界大戦後、敗戦国となったドイツやイタリアで、キャビンスクーターと呼ばれるクルマが数多く生まれたのを知っている人も多いだろう。FMRメッサーシュミットやBMWイセッタなどがその代表だ。オートサンダルやニッケイタローといった日本の初期の軽自動車も、内容的には似ている。 スクーターや小型モーターサイクルのエンジンを用い、多くがモノフォルムの車体を組み合わせた超小型車で、全長2.5m、排気量250ccぐらいが平均的だった。MCC(マイクロ・カー・カンパニー)スマートのボディを簡素にして、ひとまわり小さなエンジンを載せたものと思えばいいだろう。 その後キャビンスクーターは、人々の生活水準の向上に伴って衰退して