ドイツ銀行の破たんがあらためて懸念されています。そこで今回は日銀より早くゼロ金利からマイナス金利を敷いた、ユーロの金融機関がかかえる問題を解説します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治) ※本記事は有料メルマガ『ビジネス知識源プレミアム』2019年7月18日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。 世界的な株高のなか、異常に低い株価から見えるドイツ銀行の危機 ユーロの銀行危機を集約するドイツ銀行 19か国で構成する、ユーロ最大の銀行であるドイツ銀行(総資金量1.77兆ドル=運用資金195兆円)に集約された「ユーロの銀行の危機」をとりあげます。三菱UFJの総資金量が2.79兆ドル(307兆円)ですから63%の規模です。 ドイツ銀行は民間の銀行です。名前から間違えやすい中央銀行ではありません。統一通貨ユーロの加盟する、ドイツ
だが、こうした“救済策”はまとまらず、19年7月上旬には株式売買業務からの撤退や、投資銀行部門の資産740億ユーロ(約9兆円)の切り離し、22年までに全行員の2割に当たる1万8000人を削減することを発表した。 前期(18年)は最終黒字だったものの、19年4~6月期にリストラの費用を計上し28億ユーロ(約3400億円)の最終赤字に転じる見込みだ。株価は過去最低水準に沈んでいる。 経営不振の原因は、身の丈を超えた拡大路線と経営スピードの遅さがある。ドイツ銀行はもともとドイツ企業を顧客に抱え、欧州大陸に根を張る金融機関だったが、1990年ごろからグローバル化をひた走った。89年に英モルガン・グレンフェル、98年に米バンカース・トラストを買収。この買収で、当時は総資産で世界最大の銀行になった。 90年代には欧州でドイツ企業のM&A(合併・買収)アドバイザーに米系投資銀行がつくことが増えており、こ
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