「プログラマはもう要らない」。大手物流会社のシステム子会社で新技術の社内展開を進めるマネージャーはこう言い切る。ここでいうプログラマとは、企業情報システムの開発プロジェクトでプログラムを作成する担当者を指す。ある開発ツールを検証したところ、こうした役割の要員は不要との結論に至ったというのだ。 このマネージャーは記者に対して、ツールを導入した場合の効果をこう語る。「様々な開発言語を知っていて、バグのないソースコードを24時間、延々と高速で書き続ける。そんなスーパープログラマを雇ったのと同じ効果が得られる」。 同社が検証したのは「GeneXus(ジェネクサス)」という開発ツールである。ご存知の方はまだ多くないかもしれない。一口に言えば、アプリケーションの自動生成ツールである。データ項目や画面、業務ルールといった設計情報をGeneXusの表記法で入力すると、ソースコードとテーブル定義情報を自動生
日米で異なるソフトウェアの作り方 私がシアトルに来たのは1989年なので、こちらに来てもう20年以上になる。最初の10年をMicrosoftのソフトウェアエンジニアとして過ごし、後半の10年は起業家としてソフトウェアベンチャーを3つほど立ち上げている。こうやって1年の大半を米国西海岸で過ごしながらも、日本には毎年数回仕事で帰国しているし、日本語でブログや記事を書いてもいて、ある意味で「日本のソフトウェアビジネスを、一歩離れてちょうどよい距離で見る」ことができる立場にいる。 そんな私が常々感じているのは、日本でのソフトウェアの作り方が米国のそれと大きく違っていること。そして、日本のソフトウェアエンジニアの境遇が悪すぎること―そして、それが「日本のソフトウェアが世界で通用しない」一番の原因になっていることである。 そもそもの成り立ちが違う日米のソフトウェア業界 日米のソフトウェアの「作り方」の
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