これで本当に「市民のための法律家」を養成できるのでしょうか。司法修習生の給与を廃止し、貸与制にする動きが急です。 当初、給費制廃止の期限は昨年11月とされていました。しかし、法曹養成制度をゆがめるあまりに大きな害悪が明らかになるなか、若い法律家や幅広い市民の反対運動が広がり、昨年の国会では給費制を1年間に限り維持する法律が成立しました。今年11月に、再度の給費制廃止の期限を迎えます。 貧富の差で門戸閉じる 司法試験合格者は、裁判官や検察官、弁護士として働き始める前に1年間の実務研修を受けます。これが「司法修習」で、最高裁の監督の下、兼業は禁止されアルバイトはできません。これまでは給与が支給されてきました。2004年に日本共産党だけが反対するなか裁判所法が改悪され、司法修習生の給費制を廃止し、生活費を貸与する制度に変えることが決められました。政府は今年中にその実施を強行しようとしています。