東日本大震災から、まもなく1年を迎えようとしている。東北地方を襲った地震と津波の猛威は、いともたやすく人々から「日常」を奪った。しかし、それは「人」に限ったことではない。 宮城県仙台市のペット関連サービス企業「dogwood(ドッグウッド)」代表でブリーダーの我妻敬司さん(41)は、震災直後から被災した犬や猫などのペットを保護する活動を行っている。自宅に住めなくなった人や、避難所や移転先での生活を強いられている人たちから、ペットをスタッフ・ボランティアとともに無期限・無料で預かってきた。 経営するペットショップの敷地内に13棟の保護施設をプレハブで設置し、現在までに450頭のペット達(猫が95頭、犬が355頭)を保護。また、飼い主を失って町を彷徨っていたペットの保護や、震災で命を失ったペット達の亡骸を埋葬する活動も同時に行ってきた。 感情を言葉で伝えられる人間と違い、動物であるペットに語る