【メキシコ市=菅原啓】南米4カ国が加盟するメルコスル(南米南部共同市場)の首脳会議が20日、ウルグアイの首都モンテビデオで開かれました。合意された最終宣言では、1970~80年代に各国の軍事政権が共同で行った人権侵害の追及に向け、情報収集などにあたる新機関の創設が盛り込まれています。 南米各国では、軍政下の人権侵害の追及が進むとともに、地域の軍政が共同して、左翼政党や労組活動家を弾圧した「コンドル作戦」の真相究明を求める声が高まっています。 首脳会議の関連行事として行われたメルコスル社会サミットは19日、メルコスル本部内に真相究明のための専門機関を設けることを勧告していました。 最終宣言はこの勧告に応えて、南米地域で起こった「重大な人権侵害について記憶、真実、正義を追求する」立場を再確認し、コンドル作戦をはじめ南米南部における共同弾圧網に関して情報を得る専門グループを設立すると述べています