【ブリュッセル時事】福島第1原発事故を受け、欧州連合(EU)欧州委員会が日本からの水産物だけでなく、日本近海を中心とする海域で日本以外の国が漁獲したものについても、輸入時に放射性物質の検査を行うようEU各国に勧告したことが11日分かった。この海域では少なくとも事故前まで、主に中国やロシアがビンナガマグロなどを漁獲していたといい、万一基準を上回る放射性物質が検出されれば、国際的な賠償問題に発展しかねない。日本政府はEUの検査結果を注視している。 欧州委によると、EUは福島原発から放射能汚染水が海に放出されたことを重視。「たとえ遠洋での漁獲でも、回遊性の高い魚種は検査を行うのが妥当」と判断した。 勧告が検査対象とする漁業水域は日本近海にとどまらず、南シナ海から米国沖の太平洋まで広範囲に及ぶ。EU当局者は取材に「日本近海を中心とする水域で第三国が漁獲したサバやイワシ、とりわけビンナガマグロに