1989年から世界はどう変わったか 「会社を辞めたのだけれど…」と告げに来た友人から、ことの経緯と顛末を聞いた。詳細は書けないが、会社が愛着の対象から、その理不尽な処遇に抗議をする場になり、「もう同僚と同じ部屋にいることすら耐えられない」状態になってしまったらしい。「辞める」という本人の判断を尊重したい、と思って黙っていた(正確には言葉がなかったのだが、それは文章末までお付き合い願いたい)。 「資本主義の世界だから、しょうがない。力もないくせにうるさいやつだった、という話でまとめられるだろう。いわゆる自己責任ってやつだね」と話す友人を見ながら、未だ世界が資本主義に覆われていなかった時代に想いを馳せた――。 本稿では、「ポスト冷戦の世界」が出現した1989年との比較で、現代について考えてみたい。「開かれた世界」や「自由民主主義」が希望に満ちて語られた1989年から30年が経ち、世界の様相は大
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