投票すべき政党がない……。 そんなあなたは、澁澤龍彦『快楽主義の哲学』を読んで慰められましょう。 ちょっとだけ引用。 政治に唾を吐きかける 「捨てる」ということを、もう少し別の角度から考えてみましょう。 例えば国民としての権利を、すすんで「捨てる」ということ。 別にたいしたことではありません。選挙権のことです。 私たちは、代議士の候補者に1票を投ずる権利を持っている。 しかし、見渡したところ、 保守政党にも進歩政党にも、ろくな政治家はいない。 政治の理想なんかどこにもなく、 社会主義の政党さえ、醜い内輪もめばかりやっている。 政治家とは、本来、現実社会を告発する批判者でなければならないと思うのですが、 「お願いします、お願いしまあす。」 とペコペコ頭を下げている候補者は、 どう見ても、政治を商売としている人間、つまり、政治屋以外の何者でもありません。 彼らは、要するに、私たちの票がほしいだ