肥後細川藩の古式泳法として知られる「小堀流踏水術」の先師祭が12日、熊本市中央区の済々黌高プールであり、小堀流踏水会の会員や講習生の小中学生ら約30人が、伝統の「游[およぎ]」を歴代の師範に奉納した。 参加者らが、水を踏むように両足を動かす立游[たちおよぎ]や、重さ約15キロほどの甲冑[かっちゅう]を身にまとって游ぐ甲冑御前游などを披露すると、観覧席から拍手が送られた。 3年ほど前から小堀流を習っているという大江小4年の男子児童は「立游は足をたくさん動かすのできつかったが、何とかできた。いつか先生たちみたいに游げるようになりたい」と話した。 小堀流は、日本泳法13流派の一つ。熊本県と熊本市の重要無形文化財に指定されている。踏水会の矢野満雄さん(73)=熊本市南区=は「小堀流は水中で溺れないためのもの。担い手は減っているが、小堀流を次の世代につなぎたい」と話した。会は10月から来年6月まで、