ラジオ・ニュージーランド(電子版)によると、南太平洋のフランス領ポリネシアの核実験場の元労働者らが、がんを患ったとして仏政府などに損害賠償を求めた訴訟で、タヒチ島パペーテの裁判所は25日、現地の法律の適用外だとして訴えを却下した。ただ、死亡した1人について、仏側が労働者の安全確保を怠ったとして、遺族へ計3万3000米ドル(約320万円)の支払いを認めた。 死亡した5人の遺族と3人の生存者が起こしたポリネシアで初の被ばく訴訟。ポリネシアの核実験場で働いていた仏本国に戸籍を持つ被害者は勝訴しており、元労働者による被害者団体「ムルロアと私たち」は、今回の判決を「人種差別」と非難した。(共同)