日本国民の皆さん、と、わたしはここで皆さんに向かって呼びかけようとは思いません。というのも現在の日本には日本国籍を所有していない人が数多く存在しており、日本という社会のなかで大きな役割をはたしているからです。 わたしがここで何かを皆さんに向かってお話しする資格があるとすれば、それは『戦場のメリー・クリスマス』というフィルムのなかでデイヴィット・ボウイが口にした言葉、"I am responsible only for my mother and my country"という言葉に倣って、わたしには自分の母親と自分の国家に対して責任があるからです。誰も自分の父親に対して責任をとることはできません。イエスを含め、いかなる子供も自分の本当の父親について真実を知りようがないからです。しかし母親に対しては、そして「母国」と呼ばれる国家に対しては、責任を取らなければなりません。それはこの両者について究