大河ドラマ「光る君へ」。1年の折り返しを過ぎ、1週の休みを経て後半へのスタートとなる第27回「宿縁の命」は、節目にふさわしく重要な場面や印象的な台詞が目白押しでした。 宣孝の器の大きさに感服 石山寺での逢瀬を経て道長の子を身ごもったまひろ。苦悩の末、夫をごまかし続けることは許されない、と離縁を切り出したまひろに、宣孝を演じた佐々木蔵之介さんの語り口が実に見事でした。 「そなたの産む子は誰の子でもわしの子だ」「一緒に育てよう。それで良いではないか」「わしのお前への思いはそのような事で揺るぎはせぬ」。きれいごとばかりではなく、「その子を慈しんで育てれば、左大臣様(道長)はますますわしを大事にしてくださる」と計算ずくなところも見せました。まひろの心の負担を軽くするため、あえて露悪的な態度を取ったようにも思えます。いずれにせよ、ここまで言われたら、宣孝の器の大きさに感服するほかありません。まひろも