イベント・レポート 「東京・ミュージアム ぐるっとパス」を活用しよう! 初夏を感じながら、六本木・新宿エリアのミュージアムをめぐる〈後編〉
ギャラクシー銀座 [作]長尾謙一郎[掲載]2008年9月7日[評者]ササキバラ・ゴウ あえて言えば、不条理ギャグまんがである。激しいパッションのこもったポエムを次々とたたきつけ、行き場のない感情を抱えこんだまま、ストイックな笑いとともに心の闇の奥へ突き進んでいくような作品だ。 多くの人物が登場するが、主人公格の青年は、裕福な家に育った引きこもりのロッカーだ。彼は毎晩自室の中で孤独なステージを演じて、いないはずの観客を熱狂の渦に巻きこむ。自尊心を奮い立たせて、わきあがる不安を押しとどめ、両親のうっとうしい愛を受け入れながら、クールなスタイルで生きている。なぜかシュールな出来事が去来する日々の中、空回りを続ける人生は、どこにもたどりつかない。身につまされるような焦燥感と喪失感が、読者を落ち着かない気分にさせる。 大胆にイメージが飛躍する表現は、かつての全盛期の劇画表現を思い起こさせもする。熱い
『ギャラクシー銀座』というマンガを買ってしまって、それがどうにも嫌いじゃないのである。ものすごく気味が悪くて、それも悪い意味で気持ちが悪い。百人いたら百人がおぞましいと感じるし、およそ九割の人は2ページ目くらいで読むのを止める。そういうマンガである。 例えば、グラサンかけたヒキコモリが、スターを気取ってイタ電したりする。パンツロックと称して、ものすごくかっこつけてイタズラ電話である。大真面目に「使い古したパンツはどうやって捨てていますか?」だとか、「地球の裏側で餓死する子供について、どう思いますか?」。そして、お決まりに「おのれのパンツは宇宙一穢い!」と叫ぶ。もう、捕まれよって感じである。 その母親が、また同程度か、それ以上に気持ちが悪いばばあである。おばさんを通り越して、おばあちゃん。老婆と呼んで差し支えないレベルにありながら、頭にどでかいいリボンをつけ、セーラー服を着る。口から宇宙
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