ソフトウェア開発において、最も戦略的でない工程は何でしょうか。多くのエンジニアは、テストを挙げるでしょう。残念ながら、頑張ってはいるものの、いまも多くの現場ではテストを行き当たりばったりに進めているのが現状です。そこで本稿では、テストを行き当たりばったりではなく戦略的に進めるために必要な考え方を、いくつか紹介します。 戦略的な品質向上を担うQuality Architect 戦略的に進めるとは、一体どういう意味なのでしょう。例えば局地的な戦闘のような、個々の局面における目標達成を指しているわけではありません。事業全体における大きな目的を達成するために、すべての局面を俯瞰(ふかん)し、長期的な視野で進めていくことを意味しています。個別最適ではなく全体最適を狙うのだ、といい換えてもよいでしょう。すなわち、行き当たりばったりなソフトウェア開発というのは、個別最適のわなに陥っているのです。 日本の