執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2014年3月5日 水曜日 キーワード:バイテク 農薬 今、ブラジルではダイズに新手の害虫が現れ被害が広がっている。2年前頃から北東部の大西洋に面したバイア州のワタ畑で被害が目立ちはじめ、多くの殺虫剤に抵抗性を示す蛾として問題になっていた。 最近のロイター通信(2014年2月27日)によると、この蛾はオオタバコガでアジア地域から侵入してきたようだ。海外からの侵入病害虫はどの国の農業でも脅威だが、ブラジルのダイズにとっては1990年代のタバココナジラミ、2000年代のさび病菌に次ぐ3番目の侵入者だとEmbrapa(ブラジル農牧畜研究公社)は警報をだし防除の徹底を呼びかけている。 対策として遺伝子組換え品種や農薬が期待され