■要旨 インド経済は10-12月期の成長率が+4.7%となり、2013年以来の低成長を記録した。 10-12月期は引き続き公的部門が景気を下支える一方、製造業や建設業を中心とする民間企業の投資が減退、輸出が低迷、消費も伸び悩んだ。政府は8-9月に景気刺激策を打ち出しているが、昨年から続く景気減速を食い止めるには至らなかった。 当面は内外需が停滞し、19年度が+5.1%成長と、18年度の+6.8%成長から大きく減速するだろうが、20年度は農村部の需要回復や輸出の底入れ、政府と中銀の景気下支え策の効果発現などにより+5.7%成長まで回復すると予想する。 ■目次 ・経済概況:輸出・投資の低迷で3期連続の景気減速 ・経済見通し:景気底打ち後、緩慢な回復ペースが続く見通し ・(為替の動向)ルピー弱含みが続く ・(物価の動向)春頃から農業生産が回復して食品インフレは静化 ・(金融政策の動向)インフレ沈