災害関連死の事例が、制度改善にほとんど繋げられていない その上ですが、一番お伝えしたいことを指摘させて下さい。 現状は、災害関連死の事例が、制度改善にほとんど繋げられていないということです。災害関連死の事例という、多数の教訓を含んだ資料は、被災自治体の倉庫に眠っていて、順次廃棄処分されていっています。これらを分析し、被災者支援制度の見直しに繋げるようなことは全くといっていいほどなされていません。亡くなられた方が残した教訓を、制度の改善に繋げるという極めてシンプルなことがなされていないのです。 私はいままで様々な災害関連の立法にかかわり、政府に意見書などを提出してきました。意見がわかれる件もありました。しかし、災害関連死の事例を集め、分析し、制度改善に活かすべきだという意見については、だれからも反対されたことがありません。 しかし、日本政府はこれをしないので、貴重な資料が順次廃棄されていって