これは、先週書いた話の続きである。 ○6/15 リスクマネー 東京市場の地盤沈下が叫ばれて久しい。しかし、それでも東京証券取引所の時価総額は、NYSEには遠く及ばないものの、ロンドンやNASDAQとはいい勝負であり、東京外為市場も何とか3位の座を確保している。なので、香港やシンガポールが追い上げてきて、そろそろ東京もやばいまずいと言っても、まだアドバンテージは少々あって、これから頑張ればいいやというのが大方の感覚では無かろうか。僕もそんな感覚の持ち主だったのだが、世界中からカネ集めの仕事をしてみたところ、その感覚は簡単に打ち砕かれた。 大手の金融機関にしても、小回りの効くヘッジファンドにしても、名の知れた機関投資家にしても、アジア・パシフィックの本部は軒並み香港なのである。東京の拠点があるファームも有るには有るが、それは全くの「営業所」みたいなもので、東京では何も判断できず、香港の指示を仰