中部電力は11月7日、永久磁石を回転させることで冷却する「室温磁気冷凍システム」で世界最高性能を達成したと発表した。フロンや代替ガスを使わない上、効率が高く省電力化につながるのが特徴で、エアコンや冷蔵庫などへの早期実用化を目指す。 同技術では、ある種の磁性体に磁界をかけると発熱し、磁界を取り去ると温度が下がる「磁気熱量効果」を利用する。冷やす能力を高めるには、大きな磁界変化を与えることや、熱交換効率の向上などが必要になる。 中電が開発したのは、永久磁石を回転させることで磁界の変化を磁性体に与え、冷却するシステム。磁石をV字型に配置することで磁界の反発力を高め、磁界変化を大きくできたほか、熱交換器の構造を最適化するなどして効率を高めた。 新システムの冷凍能力は540ワット。2003年度に達成した60ワットから大幅に向上した。モーター動力の低減で省エネ化も図っているという。 今後、高い磁気熱量