第34回 「中国の社会不安」の読み方――米国議会の報告書から 国際問題評論家 古森 義久氏 2006年11月14日 米国の様々な機関が中国をきわめて気になる国とみて研究や分析に努めることは、この連載コラムでも繰り返し伝えてきた。米国にとって、中国は敵とも友とも、脅威とも機会ともなりうる独特の存在なのである。もっともこうした認識は日本も同じだろう。中国とは何なのか、中国はどうなるのか ―― これは21世紀の最大の命題の一つであろう。 さてその中国から最近しきりに伝わってくる動きに社会の不安というのがある。中国の社会に波紋を広げ、政治体制を揺さぶる抗議デモ、スト、暴動などである。 例えば、以下のような実例がある。いささか旧聞に属するが、香港の各新聞が2005年4月に報道した事件である。 「4月10日、上海の南にある浙江省東陽の村で農民約4万人が暴徒化し、治安当局と激しく衝突し、約
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