京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)で飼育されていたニホンザルが、平成13年から10年間に44匹、原因不明の疾病で死んでいたことが9日、分かった。血小板、白血球、赤血球の数が減少し、死んだときには血小板の数がほぼゼロで、貧血状態になっていた。 研究所は「感染症とみられるが原因は不明。治療法も見つかってない」と説明。「ほかの種類のサルや職員への感染は確認されておらず、ニホンザル以外への感染は考えられない」という。 同研究所によると、13年7月から約1年で7匹が発症し、うち6匹が死に至った。16年3月〜22年4月にも39匹で発症がみられ、うち38匹が死んだ。死んだサルは臓器や鼻の粘膜から出血し、血便もみられた。 同研究所では約700匹を飼育しているが、死んだニホンザルの多くは室内の個室ケージで飼育されていた。