フランス上院は14日、「ブルカ」や「ニカブ」などイスラム教徒の女性の全身を覆う衣装を公共の場所で着用することを禁じる法案を賛成多数で可決した。法案は7月に国民議会(下院)を通過しており、同法は成立した。 欧州ではイタリアなどで地方自治体がブルカ着用を禁止している例はあるが、国家レベルで禁止を法制化したのはフランスが初めて。各国で今後、同様の動きが加速すると予想される一方で、イスラム諸国などからは「イスラム嫌悪を助長する」との反発も出そうだ。 フランスの行政諮問機関である国務院はこれまでに「着用の一律、全面禁止は憲法上問題」とも指摘しており、法成立から施行まで曲折をたどる可能性もある。 公布から施行までには「教育期間」として半年の猶予も設けている。(共同)