世界保健機関(WHO)がいま、世界的な蔓延を警告する病気、それが「淋病」だそうです。 「終末論的な幻想ではないが、一般的な感染症や軽傷が致死的となるポスト抗生物質時代が21世紀に到来する可能性は非常に高い」、「抗生物質の開発や生産、処方の方法を変えなければ、世界は公衆衛生の実現手段を失い、その影響は壊滅的になる」 WHOのケイジ・フクダ事務局長補は記者会見でこう述べました。 「終末論的な幻想」「影響は壊滅的」……およそ国連機関の幹部の言葉とは思えないおどろおどろしい文言ですが、それだけ危機的な状況にあるようです。 この4月30日に発表された「抗菌薬耐性:2014年世界報告」では254ページにわたり、従来の抗生物質では死滅しない「超強力な細菌(スーパーバグ)」に関する調査結果や医療の状況などについて報告されました。 それによれば、世界の国々で抗生物質が効かない耐性を持った黄色ブドウ球