サントリーミュージアム「天保山」=大阪市港区 サントリーホールディングス(本社・大阪市北区)が今年末の休館を決めたサントリーミュージアム「天保山」(同市港区)について、大阪市が建物の無償譲渡を受け、美術館として存続させることで両者が大筋合意した。水族館「海遊館」を運営する市の第三セクター「大阪ウォーターフロント開発」が経営を担う方向で調整している。 同ミュージアムは、94年開業のギャラリーと立体映像シアターを持つ複合文化施設。地上9階、地下1階で、建築家の安藤忠雄氏が設計した。敷地は市有地。年間入場者150万人を見込んでいたが、08年度は65万人。最近は年数億円の赤字が続いていた。 市によると、サントリー側は民間で譲渡先を探したが見つからず、市側に受け入れを打診。維持管理費がかかるものの「関西有数の企業が運営してきた重要な文化施設をなくせない」(幹部)と、経営を引き継ぐ判断をした。(