女性を被写体とした雑誌のカラー・ページの写真、いわゆる「グラビア写真」には幾つかの類型があるが、ニュースに関連づけられた報道写真と、ほぼ裸が映っているヌード写真(「厳密な定義」はご想像にお任せする)、女性誌のファッション写真、及び芸術的表現を目的としたポートレートを別とすると、「男目線の写真」と「女目線の写真」の二種類に分かれるように思う。 男目線のグラビアの典型は、現在だと「週刊SPA!」の連載「グラビアン魂」だろうか。ごく大雑把に言うと、女性を性的な対象として見る写真ではあっても「ヌード写真」ではないギリギリの僅かな着衣(典型的には水着か下着)の下に撮影された写真なのだが、長年の間に、ある種の作法というか様式が出来上がっている。 主な特徴をあげると、(1)何らかの状況設定がされている(女性の部屋、放課後の学校、開放的なリゾート、夜のオフィス、など)、(2)女性の身体の男性が興味を持つパ