毎日電車通勤をしている。しかも早朝出勤。よって朝の支度は30分ほどで済ませて慌ただしく家を出て駅まで向かう日々だ。もちろん服装は適当。メイクだって眉毛を描いてマスカラを塗って終わり程度である。何となくこれでいいのかと思いつつ、これでいいのだと無理やり自分の中で結論を出して日々を過ごしていた。 そんなある日、帰りの電車を待ちながら駅のトイレを利用していた時である。トイレの入り口にある全身鏡に自分が映っているのが見えた。 「や、野暮ったい…。」 着ていたトップスは毛玉がついてヨレヨレ、ボトムはジーンズだったのだが、履き潰して膝がポコっと出ている。適当に選んだ靴は服装と合ってない。そういえば、かかとが何か気持ち悪いなと思って自分のかかとを見れば擦れて肌の色がしっかりと見えていた。マジで穴あく3秒前。そしてオーラなのか表情なのか何なのかわからないが全体的にモッサリとしていた。「野暮ったい」という概