広島市の平和記念公園を訪問し、被爆者の森重昭さんと抱き合うオバマ米大統領。右は安倍首相=5月27日 オバマ米政権が検討する核兵器の「先制不使用」政策を巡り、日本政府が内部で議論を始めたが、「核の傘」弱体化への懸念から反対論が根強く、米側に協議を申し入れていることが15日、分かった。日本政府関係者が明らかにした。 米政府筋によると、オバマ大統領は、核攻撃を受けるまで核を使わない先制不使用を新たに採用するかどうか、月内にも最終判断する見通し。 大統領は5月の広島訪問も踏まえ「核の安全保障上の役割低減」につながる先制不使用に前向きとされるが、米核戦力に依存する日本など同盟国の意向も配慮する考え。日本の対応次第では米核政策の一大転換が見送られる可能性もある。