稲作農家の日常業務の1/4は田んぼの水位と水温モニターの管理である。管理を怠ると米の品質に影響が出てしまうので、ブランド化を図る農家にとってはもっとも重要な業務の一つであるとされている。品質に影響どころか、時としては一反全滅ということもありうるので、まさしく死活問題となるのだ。内田農場は、iPhone、iPad、Apple Watchと水田モニターシステム「Paddy Watch」を活用し、これまで経験からしか得られなかった農法のノウハウを別な形で獲得しようとしている。内田農場の代表取締役社長、内田智也さんは、「決して先進的なことをやっているわけではないです、というのも40年、50年前から栽培の方法って変わってないんですよ。普通の製造業ではありえないですよね。加えて、米の価格はどんどん下がっているのに、製造業のように過程を飛ばすことができないんです」と話す。 内田農場は、阿蘇のスケールを生