2004年3月をもって、5年間のプロジェクト(文部科学省振興調整費目標達成型脳科学研究「視覚系のニューロインフォマティクスに関する研究」が終了した。「ニューロインフォマティクス」とは、脳神経科学と情報科学を融合し、脳の構造と機能の解明のみならず脳疾患の治療、新しい情報技術の創出など多方面での発展が期待されるIT時代の脳科学研究の一分野である。中でも視覚系は脳科学においても格段に研究が進んでおり、我が国においても、網膜・視覚生理や視覚高次機能、視覚認知機能などに関する多くの優れた研究者が活躍されている。一方、最近の人ロボットの開発においても、視覚機能の高次化やマルチモーダル情報統合機能の実現が期待されており、その開発の基本となる文献情報、実験データなど関連情報のデータベース化、さらには、それらの知見を統合・記述した数理モデルの構築が必須と考えられる。 そんな中、米国NIHのHBP(Human