生徒会活動との連携プレーが学校を変えた。 放課後、体操服姿の生徒約400人が掃除用具を手に校内に散った。廊下の床を磨く子、ぬらした新聞紙で窓をふく子……。トイレ担当は素手に素足で、便器の内部や床を黙々と磨き上げていた。 大阪府貝塚市立第四中学校の学校クリーン作戦と題した清掃活動は、生徒会が年間13回、約1週間ずつ行うキャンペーンのたびに行われる。初日の1時限目は必ず全校集会、2時限目には道徳の授業がある。 数年前まで、四中のトイレの個室には、トイレットペーパーが備え付けられていなかった。ペーパーの持ち去りやいたずらが絶えなかったからだ。清掃のたびにたばこの吸い殻が山と集まった時代もあるが、今や「ピカピカのトイレ」が改革を象徴する存在だ。 同校が大阪府の道徳教育推進事業研究校に名乗りを上げたのは2004年。生徒会活動と連動した道徳のカリキュラムづくりを始めたことで、改革の歯車が回り始めた。