記事一覧 衝撃走る「起こりえない」現実に 福島第1原発の炉心溶融 (2011年3月13日午前11時16分) 福島第1、第2原発をめぐる状況について刻々と入る情報をボードに書き込む県原子力安全対策課の職員=12日、福井県庁 東日本大震災の影響により史上初の原子力緊急事態宣言が発令されていた東京電力福島第1原発で12日、1号機が炉心の燃料溶融、建屋の爆発という最悪のシナリオに発展し、福井県内の関係者には強い衝撃が走った。原子力防災訓練用の想定として「国内では起こりえない」とされてきた以上の事態が現実となり、原発の設計や安全審査の在り方を根底から揺るがす可能性もある。 原子炉内の水位が下がり、炉心に装荷した核燃料が溶け出した事故としては1979年の米国スリーマイル島原発事故が代表的。だが、国や事業者は国内の原発では起こり得ないとしていた。地震をきっかけに何重にも施された安全防護がすべて機能せず