私達は、10年以上イタリアを代表するハンドメイドのTOMMASINI、CASATIを扱ってきました。日本製のカーボン材料がスポーツバイク市場を席巻する中で、彼らはこれらの新素材に目を向けつつも、スチール素材の持つ温かみを昔ながらの伝統的な手法と共に継承してきました。 その手間・時間の掛かる作業は、希少性を生み出し、持てる者に優越感をもたらし、また少し高価なものとなっています。 正直言えば、彼らとの長年の付き合いの中で、他の多くのイタリア・ブランドのように台湾や中国での製造を促したこともありました。しかし、彼らは頑なにイタリア国内での生産に拘り、それを拒否してきました。今となっては、その頑固なポリシーは多くの皆様から逆に評価されています。 手入れを怠れば錆びついて、さらに年月を経れば朽ち果ててしまうスチール。しかし、その欠点は逆に生命感に溢れ、そのしなやかさは無機質なアルミやカーボン素