―― 金融機関をはじめ欧米そして世界の企業は、これからサブプライムに関連する様々な負の遺産処理を迫られてくると思われます。かつて不動産投資で財務基盤を傷めた伊藤忠商事を再生すべく陣頭指揮した経験を持つ丹羽さんにとって、これから企業のリーダーが心がけておくべきことは、どのようなものがあるでしょうか。 丹羽 宇一郎(にわ・ういちろう)氏 伊藤忠商事 取締役会長 1939年生まれ。62年3月名古屋大学法学部卒業、同年4月伊藤忠商事入社、92年6月取締役、94年6月常務、96年4月専務、97年4月取締役副社長、98年4月取締役社長、2004年6月取締役会長就任、現在に至る。地方分権改革推進委員会委員長、成長力底上げ戦略推進円卓会議議員、日本経済団体連合会日タイ貿易経済委員会委員長、認定NPO法人 国連WFP協会会長などを務める。 (写真:花井 智子、以下同) 丹羽宇一郎 まず、今回のサブプライム問