Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅのプロデュースで中田ヤスタカを知った人は、“CAPSULE”というクレジットが中田の名前の後に付いていることに気づくことだろう。そう、中田が高校時代にヴォーカルのこしじまとしこと結成したCAPSULEは、彼にとって自由な創造の場であり、つねに立ち返るべきホームグラウンドであり続けてきた。そして、ワーナーに移籍し、ユニット名が大文字表記となった彼らの14作目『CAPS LOCK』は、これまでになくシンプルかつストイックなサウンドが印象的だ。ダンス・ミュージック色は大きく後退し、ヴィンテージな質感のインドアな世界が展開されており、作風の変化に驚いたリスナーも少なくないだろう。この変化の背景に中田の音楽シーンへのさまざまな提起や提案が含まれていることが、インタビューからはダイレクトに伝わってくるはずだ。