『大東亜共栄圏』(2022年7月25日刊)は版を重ね、各紙誌でも取り上げられ高い評価を得ています。加藤陽子(東大教授・日本近代史専攻)さんからは「毎年夏に読み返したい必読の本だ」(『毎日新聞』2022年8月20日)との書評も得ました。 そこで夏のこの時期に、あらためて著者・安達宏昭さんに、著書『大東亜共栄圏』について、またご自身の来歴や関心などについてうかがいました。 ――そもそもなぜ日本近代史に関心を持ったのでしょうか? 安達:もともとは、城が好きで歴史に興味を持ちました。だから、小学生の頃は戦国時代が好きでした。父と各地のお城を巡ったり、お城のプラモデルを作ったりしていました。 それが近代に関心を持つようになったのは、中学校の歴史の先生の影響です。その先生は日本と韓国の交流に大変、熱心で、当時から韓国に何度も行っており、日本の朝鮮に対する植民地化の歴史を「選択」の授業で教えていました。