9日夜、東海道新幹線で起きた殺傷事件は、新幹線のセキュリティ対策の限界を改めて浮き彫りにした。東京オリンピックまであと2年。JR各社はセキュリティ対策の強化を迫られるのは必至だが、そこには大きな難題がある。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也) 繰り返される新幹線内での凶行 防犯カメラ整備は進んだが… 1日365本もの列車を運行している東海道新幹線。駅で空港並みのセキュリティチェックをすべきだとの意見もあるが、現在の運行体制を維持しながらの実現は到底無理だ 9日夜、東京駅21時23分発「のぞみ265号」新大阪駅行きの後方車両で、ナタのような刃物を持った男が暴れ、乗客3人を切りつけるという事件が発生した。 神奈川県警によると、新横浜駅を発車した後の21時50分頃に「人が刺された」との110番通報があり、列車は小田原駅に緊急停車。駆け付けた警官によって男は逮捕された。警察と消防は30代の男性1人が

