「自民一強」の空気は否めないが、データを見ると野党が与党を凌駕するブロックもある。消費増税や憲法改正を目前に控え、国民にとって重大な選択を迫られる参院選から目を離してはいけない。 真の「勝敗ライン」は? 参院選公示日前日の7月3日。山本太郎氏率いる「れいわ新選組」が、前代未聞の選挙戦に打って出た。東京選挙区から出馬するとみられていた山本氏が、急遽、比例区に鞍替えして再選を目指すことに決めたのだ。 しかも、比例1位ではなく3位でのスタート。政党が定めた順位で当選が決まる「比例特定枠」を使い、1位に筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の舩後靖彦氏、2位に重度障害のある木村英子氏を充て、自分の当選より、党の躍進を優先させる奇策を打ち出した。 「泡沫政党の苦し紛れ」、そう思うのは早計だ。れいわ新選組の戦略は、「自民一強」の政局にくさびを打ちこむことになる可能性がある。 本誌は今回、参院選の当落に関する