茨城県東海村の加速器実験施設「J―PARC」の放射性物質漏れ事故で、施設を運営する高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究開発機構の第三者委員会は5日、会合を開き、放射性物質が漏れやすい構造に設備を改造していたとする調査結果を報告した。実験しやすくするためだったという。 施設では、陽子のビームを金属の標的にぶつけて、そこから生まれるビームを様々な実験に使う。2009年1月の運転開始時はニッケルの標的を密閉した容器に入れていた。だが、09年10月以降、より多くのビームを出せる白金や金などを標的にするよう設計を変更。この際、放射性物質が漏れやすい気密性の低い容器に取り換えられた。 気密性が低かったことで、事故の際に放射性物質が漏れた。第三者委の報告では、密閉された容器ならば、ビームの異常照射があっても外に放射性物質が漏れなかったと指摘した。 最新トップニュース