【悪文を回避する文章テクニック】第3回 ― 制約が多すぎると、逆に悪文が生じやすい。雑音と楽音を聞き分けよ! 定型的なフレーズの組み合わせだけで文が作成されるケース(株式市況とか天気予報のように)もある。そういう場合は例外として、文章作成は、基本的にアドリブまたはインプロバイゼーション(即興演奏)だと思う。個人的な日記であろうが、報道記事であろうが、学術論文であろうが、プレゼン資料であろうが、操作説明書であろうが、面白ネタ紹介であろうが。 第1回と第2回では、助詞の「は」と「を」について、それぞれ触れた。細かい点にこだわっているように見えるかもしれない。だが、実のところ、大雑把で自由度の高い方法論を目指している。「最悪の選択さえさければ、なんとなかる」というスタンスなのだから。 「最良な表現」「最も正しい表現」はどれかを議論する気は端からない。ゆえに「的を得ない」は誤用で「的を射ない」が正