2025年夏、モバイルバッテリーの発火事故が相次いでいる。リチウムイオン電池を用いたモバイルバッテリーは、スマートフォンユーザーにとって身近な存在だ。だが製品の品質や処分の難しさといった面でリスクがある。問題の解決にはユーザー任せでは限界がある。官民が一体となって大至急取り組む必要がある。 山手線の事故では製品自体も話題に スマホの充電が足りなくなったときに役立つモバイルバッテリーは、多くの人が保有し利用している。そのモバイルバッテリーを巡る問題が多発している。とりわけ大きな関心を呼んだのが、2025年7月20日に東京のJR山手線内で発生した発火事故だ。 報道によると、山手線内回りの新大久保~新宿間でスマホを充電していた乗客のモバイルバッテリーが発火し、乗客5人が軽いけがをしたという。またその影響により、山手線の内回りと外回りが1時間以上運転を見合わせた。 この事故では、乗客が使用していた
