ブックマーク / ama.ne.jp (2)

  • フォーチュン・ポップコーン

    /* この作品は花・カフェ・宝くじに収録されています。 */ 「次は、西鷹砂台(にしたかすなだい)、西鷹砂台」 マッチングアプリで出会った女が待ち合わせ場所に指定した駅――保世(ほぜ)線の終着駅がおよそ二キロ四方の廃墟に続いているのを思い出したとき、私はやっと自分が騙されていたことに気付いた。久しぶりに好きな顔の女に会える!と舞い上がっていたせいで、列車の行き先さえも気にならなくなっていたらしい。初夏のよく晴れた日盛りに、誰もいないプラットホームで立ち尽くす自分が急に恥ずかしくなる。 鷹砂台団地は、都営保世線の最北端である西鷹砂台駅から徒歩一分の好立地で、数十年前までは三万人ほどが住んでいたという。しかし、少子高齢化、老朽化、コミュニティの硬直化……様々な要因が重なり、今となっては街ごと閉鎖されてすっかり人影もなくなってしまった。浮浪者の侵入や犯罪への利用を防ぐためのガルバリウム鋼板で隙間

    フォーチュン・ポップコーン
    squeuei
    squeuei 2022/12/20
  • メタ世界で出会った少女とその顛末

    /* この作品は東雲銀座広報 ゆり時計に収録されています。 */ ――暗闇が辺りを包む夜の草原。そこには、煌々と光を放つビルはおろか、わずかに道を照らす街灯さえどこにも見当たらない。少しずつ前に進む 僕 の頼りになるのは、右手に握られた魔法の杖が放つ小さな光だけだった。もし目の前が危険な断崖絶壁だとしても、今の僕には決して分からないだろう。そんな自然のままの景色を、足元を探りながら一人で歩いていた。 そっと息を吸って、吐く。両耳に届く静かな風の音が、この高原の土を、草の絨毯を踏みしめているという実感を与えてくれた。なだらかな丘の頂上に立つ大きな木の影が目に入って、僕は不意に上へと視線を向ける。そして、はっと息を呑んだ……その瞬間を、僕は決して忘れないだろう。 暗かったはずの夜空が、いつの間にか明々と輝く大小の星々で一面埋め尽くされている。その瞬間、先ほどまで光のなかった世界に新たな光明が差

    メタ世界で出会った少女とその顛末
    squeuei
    squeuei 2022/12/20
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