いま、なぜエコロジーか佐々木 先日、岩佐先生と私が編者となり、『マルクスとエコロジー』を堀之内出版から刊行しました。本書の執筆者の一人でもあり、マルクスとエコロジーをテーマとした博士論文を上梓された斎藤さんと本書の内容をテーマに話していこうと思います。 斎藤 よろしくお願いします。本書刊行後の反応を見ていると、マルクスの一般的なイメージは哲学や経済学が中心で、「エコロジー」との結び付きはやや理解されにくいようですね。 佐々木 どうやら、そのようです。けれども、私たちにとってはある意味、必然的に浮上してきたテーマですよね。本書刊行の経緯としては、まずマルクスの物質代謝概念への注目があります。私は最初の単著である『マルクスの物象化論』(社会評論社、二〇一二年)においてマルクスを「素材の思想家」として特徴付けましたが、このとき、アイデアの源泉となったのが「抜粋ノート」と呼ばれるマルクスの勉強ノー

