中国遼寧省の約1億2000万年前(白亜紀前期)の地層から、羽毛をもつ恐竜としては世界最大となるティラノサウルス類の新種化石が見つかった。 中国科学院とカナダ・アルバータ大などの研究チームが5日付の英科学誌ネイチャーに発表する。 見つかった化石は3体あり、頭から尾にかけての各部の骨のほか、首や腕、尾の周囲に長さ15〜20センチの繊維状の羽毛が残っていた。最大の個体は推定全長9メートル、体重1・4トンに達する大人(成体)で、残る2体は発育途中の若い個体だった。 これまでの羽毛恐竜はいずれも2・5メートル以下と小さく、大型肉食恐竜にも羽毛があったことを裏付ける証拠となるが、飛ぶことはできず、羽毛は、保温や異性を引きつける装飾の役割を果たしたとみられる。