Resource PKI(以下、RPKIと呼ぶ)は、2011年と予測されているIPv4アドレスの在庫枯渇1に備えた、IPアドレスの利用権利を担保するPKIとして、またインターネット経路制御のセキュリティで使われるPKIとして注目されている。 2008年度は、RPKIのプロトコル策定が行われているIETF SIDR WGのドキュメント整備作業が大きく進み、RPKIの仕様の全体像が見えるようになってきた。また、ライブラリなどの実装を行ってきたAPNICとRIPE NCCでは、プロトタイプシステムが完成し、このPKIの利用実験が開始された。 本節では、「PKI関連およびインターネット経路制御のセキュリティ関連のトピック」として、RPKIを概説し、また国際動向について述べる。 RPKI(Resource PKI)とは、アドレス資源2の利用権利を担保するためのPKI(Public-key Infra